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2019年 盛夏 [人手不足と日本経済の主役]

人手不足と日本経済の主役

暑中お見舞い申し上げます。

貴社・貴会益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。

人手不足が益々深刻になってまいりました。当社お得意様の多くの企業経営者様から、「人材が不足している」「募集しているが採用ができない」といった声が頻繁に聞かれます。先日発刊された、ダイヤモンド社の「倒産危険度ランキング」には上場企業三六六五社の中から「危険水域」と考えられる四二三社が実名でその理由などと共に発表されていました。この記事の是非は議論の余地があるでしょうが、その中には人手不足を主な原因として倒産リスクが高いと判断された企業も相当あるようです。

人手不足の主な原因は少子化による若年労働者の減少によるもので、その対策として政府は、企業の定年延長、女性の社会進出の増進、外国人労働者の雇用などを掲げています。もちろんこれらに異論があるわけではありませんが、各産業別就労人口についてもっと国民は関心を寄せ、この国のこれからのあるべき姿についてグランドデザインをしっかりと確立していくべき時に来ていると考えています。

女性の社会参加を促す為には絶対的に不足している託児所、保育園などを急ピッチで増やしていく必要があります。現在、保育士として働いている人口は約四十二万人、(平成二九年)、現時点で七万人の保育士が不足しているとの事です。このままでは更に人材不足が深刻になっていくでしょう。人手不足では保育中の安全管理が十分でない為、安心して子供を預けることができません。保育や育児はもともと労働集約的な仕事です。自分が子供を預けて働きに行ってもその子供を職業として預かる人が発生します。

老人福祉法が制定された一九六三年には百歳以上の高齢者は全国で一五三人だったそうですが、八一年には千人を超え、九八年には一万人、二〇一八年は七万人になりました。日本の急激な高齢化に対応すべく、二〇一六年度の老人介護関係に勤務する人口は約一八三万人(訪問介護、通所介護、介護老人福祉施設勤務)これは二〇〇〇年度の約五十五万人に比べ三倍以上です。同年のIT業界の労働人口が約九十万人であるのでその二倍以上の人が従事していることになります。世界一の長寿大国日本の老人人口は今後さらに増え続け、この産業がさらに拡大していくことが予想されます。近年では大学、短大を卒業し、保育産業と老人福祉産業に就職する若者が増えてきました。乳幼児のお世話も老人介護もどちらも尊い仕事であり、これらの職業では、頭脳の優秀さよりも責任感と愛情に満ちた人間性が重要であることは言うまでもありません。むしろ若者以上に子育て経験者や外国人にも適正のある人材が多くいるはずです。

この国が豊かに健全に発展し続けるためには労働人口を増やすことが大前提ではありますが、日本の現在の「稼頭」すなわち基幹産業にどれだけの人・物・金が集中しているか、そして優秀な人材が集まっているかで日本の世界における競争力が決まってきます。

次代を担う若者たちには、一生をかけて打ち込む仕事に出会ってほしいと願います。

 

令和元年盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司