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2014年 師走 [外国人との共生社会を目指す]

外国人との共生社会を目指す

前略 

貴社、貴会におかれましては益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。

今年を振り返りまして特に顕著な変化を感じましたのは、東京、大阪、京都などの都心部は勿論のこと、北海道や岐阜、長野などの地方都市においても多くの訪日外国人観光客を目にするようになったことであります。弊社におきましても社業として我国のインバウンドツーリズムを牽引してきたという自負をもって日々の業務を行っているのですが、特にこの一年は当事者である我々自身も急増する訪日客の実情とそれに対する世間や行政の期待、マスコミの注目の高さなどに戸惑いすら感じる状況となっております。

観光客だけでなく、街中において外国人が働いている姿を目にする機会が増えてきたように思います。旅行業を営む弊社や、私が役員を務めます「NPO法人日本ハラール協会」にも就職を希望する外国人からの問い合わせが増えております。若年労働者が不足している日本において、そしてグローバル化を急ぐ企業においてはなおさら外国人雇用を積極的に取り組んでいくことが不可欠となってきています。

日本が直面している困難な問題の解決策として、グローバル化の波をうまく利用している例があります。少子高齢化と過疎・空洞化の状況で多くの地方では応募者不足で経営すら危ぶまれている大学が多い中、大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学や、秋田県の公立大学である国際教養大学などは、グローバル人材育成という点でユニークな制度と学風を背景に多くの優秀な学生を集め、地方の活性化に貢献しています。たとえば学生や教員の半数を外国人としている点や日本人と外国人が共生する学生寮を運営する、あるいは英語での講義を多くすることや在学中に留学することを卒業条件にするなどの取り組みであります。今後これらの大学から多くの国際感覚に優れた日本人や日本語を熟知し、日本文化を理解した外国人が日本社会で活躍してくれることが期待されます。

日本国全体や企業においてグローバル化は必然の流れでありますが、日本国民にとって、それは大学受験であれ就職の採用試験であれ、日本国内において熾烈な国際競争が行われるということであります。正社員だけでなくアルバイトなどの非正規雇用においてもしかりです。先日、私の親族が経営するコンビニエンス・ストアで、ベトナム人の学生を雇用したところ、他の日本人に比べてもはるかにまじめで誠実である為、人員調整の際、かわりに遅刻しがちな経営者の息子をやめさせたという笑えない話がありました。

来る2015年、東京オリンピックまであと五年という年にあたり、国や行政は様々なグローバル化施策を検討しているようです。国民一人一人が「世界の中の日本」という意識を強く持つことが望まれます。

皆様方のご健勝と来る年がすばらしい年でありますことをご祈念申し上げます。  

草々

平成二十六年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司