社長松井による季節のご挨拶|グローバル化をリードするミヤコ国際ツーリスト

最新ニュース / メディア情報

2018年 盛夏 [君たちはどう生きるか]

君たちはどう生きるか

暑中お見舞い申し上げます。

東京の日本橋にある書店、丸善日本橋店は同社全店舗二六八店の中でも明治二年にオープンした最も古い店舗です。東京駅から弊社の東京営業所に向かう途中、ほぼ中間地点にあるのでよく訪れています。その際に必ず立ち寄るのが、「丸善書店員のおすすめの本」の一角です。今年一月に立ち寄ってそのコーナーで買い求めたのが「君たちはどう生きるか」(漫画版、吉野源三郎氏原作)でした。その日は購入後、東京駅から帰阪の途につき、車中にてほぼ読み終えました。読後の深い感動もさることながら、普段は自分の読んだ本を人に勧めたりしないほうですが、この本は年齢や立場を超えて学生や社会人など多くの方々に読んでいただきたいと強く思いました。

八十年前に小説として発売されたこの本を、漫画化してマガジンハウス社が昨年から発売を開始し、今年の五月現在二〇〇万部を突破したそうです。販売数では『ノストラダムスの大予言』や「日本沈没」といった過去のベストセラーとほぼ同数で、歴史的にも大変な記録と言えますが、今後まだその数量はさらに増えそうです。

この本がなぜこれほどまでに売れているのかを私なりに考えてみました。まず私が買った理由。それは自分がよく足を運んでいる好きな書店(店員)のお勧めだから。そして次に、帯に書かれていた「池上彰氏が心から感動し、人生を決めた一冊」という推薦人とそのコピー。そして漫画家、羽賀翔一氏の描いた表紙の少年(主人公のコペル君)の真剣な表情といったことでしょうか。もちろん根本的には作品が優れている為、読後の多くの人が知人や友人、子供などに勧めていったこと、テレビでも取り上げられたことなどがここまでヒットした原因と思います。

全国の書店数は年々減少の一途をたどっています。現在四二〇の自治体・行政区で書店が一店もないという驚くべきニュースが発表されていました。人口減、活字離れ、Amazonなどのネット書店の台頭などが主な原因と言われています。もちろん電子書籍をタブレットで読んでいる方など書店を利用しない人口が増えていることも原因の一つでしょう。しかし縮小する国内の書籍市場においてもこの店舗のようにいつも多くの客でにぎわっている書店もあります。書店経営が困難といわれる時代にあって、同社一五〇年の歴史から大いに学びたいと思います。

新刊だけでなくこの本のように過去の優れた作品をどうすれば現代の多くの人にもっと読んでもらえるだろうか。この問いに対し情熱を持った編集者の熱意と工夫が漫画家とのコラボレーションを実現させ、さらに自分たちの判断で良い本を売ろうとしている書店員が取り上げたことも、これだけの骨太作品がまれにみる販売数となった原因と思います。

何を売るかも大切ですが、いかに売るかも大切だということを改めて再確認いたしました。

今年も暑い夏がやってきます。何卒ご自愛頂きご活躍されますよう祈念申し上げます。

平成三十年 盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2017年 師走 [インバウンドによる沖縄のハワイ的発展]

インバウンドによる沖縄のハワイ的発展

前略 貴社、貴会におかれましては益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。

本年十一月中旬より沖縄県糸満市にあるリゾートホテル「サザンビーチホテル沖縄」に、当社関連会社のイルミネーション工房(有限会社ライフクリエーション)の業務の為、十日間滞在いたしました。旅行業界人ではない立場での出張でしたが、関係者としてその顕著な訪日外国人の増加ぶりを改めて肌で実感いたしました。

ひっきりなしにホテルに到着してくる大型観光バスのほとんどが台湾、韓国、中国、香港からの団体客が中心。その他の国や日本人はとても少なく感じました。それもそのはず、台湾の台北(桃園)国際空港から那覇空港へは日系LCCのピーチエアー、バニラ航空に加え、台湾資本のタイガーエアー台湾、エバー航空、チャイナエアラインの三社、計五社がそれぞれ毎日運航し、台北以外では台中、高雄からも各二便が就航しています。韓国のソウルから那覇へは、大韓航空、アシアナ航空に加え、韓国資本のLCC、ジンエアー、イースター航空、チェジュ航空、ティーウェイ航空の計六社が毎日運航、ソウル以外にも釜山から週十七便、大邱(テグ)から週八便が就航中です。中国からは、上海から毎日三便が中国東方国空と吉祥航空が就航しており、北京、南京、天津、杭州、成都の各都市から週十二便が就航しています。また、香港からは毎日三便が就航しています。沖縄では最も東アジア諸国に近いという地の利を生かした経済発展が進んでいます。

これら隣国にとって、飛行時間が短くLCCの割安航空運賃により、手軽に日本を訪問できるということで沖縄旅行は今、ブームになっています。東京や大阪の経済人からみればインバウンドというと経済的にはまだ「おまけ」位に考えている方も多いかもしれませんが、沖縄にとってインバウンドはすでに基幹産業であり沖縄経済を大きく支えています。また、インバウンド需要の増大の為、インフラなど建設、土木、電気などの工事が活況で人手不足が深刻な問題です。少し前までは高い失業率が長年続いてきましたが、状況は一変しています。

我々は沖縄というと、まず基地問題を頭に浮かべます。またそれに伴う補償金や補助金、「おもいやり予算」など、どちらかというと沖縄という「コスト」を国が支えているというイメージを本土の多くの人が持っていると思われます。しかし今後沖縄は東アジアの国際的な文化、経済の交流拠点として益々発展し、日本全体にも大きく貢献していくことが期待されます。本来なら万博などの国際イベントを積極的に誘致するよう国も努力すべきです。

独自の文化と歴史と持った一つの民族であったハワイ(王国)がやがてアメリカに吸収されていったように沖縄(琉球王国)も日本に吸収されていきました。その経緯や背景は違うものの、現在は自国民というよりは世界中の観光客からの訪問によって大きな経済効果を上げている点も類似しています。ナハマラソンもホノルルマラソン同様、三万人の参加者の規模にまで発展しています。世界中の人たちにとって永遠の楽園、究極のリゾート地であるハワイをお手本としその「アジア版」のように発展できればと期待しています。

何かと慌ただしい年末の時節ですがご自愛頂き、よいお年をお迎え下さい。 草々

平成二十九年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2017年 盛夏 [加計学園問題と地方創生を考える]

加計学園問題と地方創生を考える

暑中お見舞い申し上げます

貴社益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。また、平素はご用命を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、ヨーロッパやアメリカで保護主義化やテロなどの政情不安、対立、分断などの問題が深刻化しておりますが、幸いにも日本は安倍内閣によって国内の平安が保たれてまいりました。そんな中でにわかに発生した森友学園、加計学園問題によって国民の支持を失い政権が揺らぐことがない様、安倍首相には一強体制に驕ることなく誠実な政権運営を願うばかりです。

近年、東京を訪問する度に、電車、駅、街中などでやたら大学の広告を目にするようになりました。現在、東京都だけで、百三十八校の四年制大学があるそうです。この数は二~四位の大阪、愛知、兵庫の合計に匹敵します。また対人口比大学数一位の京都は三十一校で、全国平均の三倍近くなります。少子化が加速しているにもかかわらず過去二十年間すさまじい勢いで大学は増え続け、今では全国の大学数は七百七十九校で、半分以上の大学は定員割れになっているようです。半数以上二十九県の大学数は十校以下であることを考えれば、地方から主要都市への若年人口の集中は当然の帰結のように思えます。

現在問題にされている、加計学園(岡山理科大学)の獣医学部新設問題はマスコミと野党によって政局化され安倍政権を揺さぶっております。しかし予定大学・学部は、飽和状態の都市圏への新設でもなく、定員割れの多い経済学部や文学部…などでもありません。大学数も七校しかない愛媛県に、口蹄疫や鳥インフルエンザ以降、産業動物獣医師の不足が指摘されてきたにも関わらず、日本獣医師会(犬猫病院開業者組織)+農水省+族議員の既得権益が絡み、文科省が認可申請を五十二年間受け付けなかった獣医学部を誘致するということですから、まさに「岩盤規制」突破による地方創生の為の国家戦略の実践といえます。

TPPによる農産物自由化に伴い、グローバル市場で知名度があり品質的にも圧倒的国際競争力のある「和牛」を海外へ輸出するための動きがいくつかの自治体で始まっています。私が副理事長を務めます、NPO日本ハラール協会(JHA)では、兵庫県三田市の畜産センターのハラール認証を行い、中東・イスラム圏へ向けての輸出体制を整えています。また関東の某自治体においてはハラール食肉専用工場の建設にむけ県と共にJHAがプロジェクトを推進しています。美味しい和牛を武器に、畜産・食肉産業は閉塞的な内需型産業から将来有望な輸出産業に成り得る可能性を持っています。

獣医学部は、愛媛県はおろか四国内にゼロという状況で、県と今治市が一体となり二〇〇七年から国や大学に対し誘致活動を積極的に行ってきたといいます。安倍政権前の小泉政権からの取り組みです。マスコミは国民に誘致決定への「便宜供与」「不公平な決定」「安倍政権の独裁」といった印象を国民に煽り立て、政権への不満を募らせることばかりに熱心です。都市への若年人口の集中の是正と地方創生、畜産業のグローバル市場への取り組み、自治体の受入れ体制などを考えたなら今回の誘致は否定される理由はありません。

都市圏の獣医学部卒業生の多くは都会での動物病院の開業を目指す学生が中心です。今回愛媛県へ誘致される獣医学部が感染症対策など畜産農家を支え、地方創生に貢献してくれる公務員獣医師の育成と産官学連携の中心的な大学の誕生であるなら、そして近い将来、畜産が輸出産業となる為の重要な役割を担う大学となれば、国家戦略特区による安倍内閣の大きな功績といえるのではないでしょうか。

暑さはこれからが本番です。何卒御自愛頂き、ご活躍されますことを祈念申し上げます。

平成二十七年 盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2016年 師走 [インバウンドと地方創生]

インバウンドと地方創生

年末のご挨拶

前略 

貴社、貴会におかれましては益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。

二千十六年は欧米において大きな政治的転換期となりました。言うまでもなく、イギリスのEU離脱とアメリカの次期大統領にトランプ氏が決まったことであります。グローバル化という世界の潮流に乗れず恩恵を受けることのできない人々や移民受け入れに対する不安を持つ人たちの民意が強く反映した結果と言えそうですが、日本においても今後これらの保護主義的な考えが広く蔓延してくることが懸念されます。

私事ですが、一番下の娘がシアトルのワシントン州立大学に留学中で、現地で得た単位はそのまま日本の在学中の大学で有効になる制度のようです。同じクラスにはアジア各国からの学生が多く、サウジアラビアからも多くの学生が留学しているようです。アメリカ、カナダ、オーストラリアなどではこれまでも積極的に留学生の受け入れを行ってきました。多くの家庭ではホームステイの受け入れを大切な収入源として積極的に行ってきました。最近では費用の安さを武器にフィリピンが積極的にアジア学生に対して留学を売り込んできています。昨今、日本でも訪日外国人に対する民泊が合法化されたところですが、諸外国ではずいぶん以前からこういった形の民泊が広く普及していました。

日本におけるインバウンドツーリズムの恩恵は、まだまだ東京、大阪、京都といった大都市や著名観光施設が中心で、宿泊も都心のホテル、ビジネスホテルが高い稼働率を維持しています。しかし地方都市などではまだまだその恩恵を十分に受けているとはいえません。

フィリピンの語学留学のように、日本の地方にもその強みを生かした集客方法はまだまだあるように思います。観光だけにとらわれず、滞在し、消費してもらう為の魅力あるコンテンツを産官学で造成していただきたいものです。例えば地方の大学と優良企業が提携して、働きながら日本の大学で学べる制度を確立する。地方大学の学生確保と企業の労働力確保を同時に叶えるような制度であるとか、廃校を利用して日本語の語学スクールと併設の看護、介護専門学校を自治体主導で開設するなどです。

ITの世界においてはアップル、マイクロソフト、グーグル、アマゾン・・・とアメリカに大差をつけられていますが、例えば介護などでは人材不足、省力化のためのITやロボットの活用が実用化し、世界から引き合いが来ているようです。下腹部につけた超音波センサーによって排尿が近いことを介護者のスマホに知らせる機能なども実用化されており、これらのジャンルでは日本は最先端を走っていると聞きます。少子高齢化の問題はいずれ多くの国が直面する問題です。その点からも、これらの技術は、日本の介護事業者や病院の生産性を高めるだけでなく、諸外国から大いに学びに来てもらいたいものです。

人の交流によってお互いにメリットを享受する。世界主要国が保護主義に向かおうとしている今、グローバルを推進するリーダーシップを日本が担う時が来たように思います。

寒さが厳しい折、ご自愛いただきよいお年をお迎えください。 

早々

平成二十八年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2016,7,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2016年 盛夏 [伊勢志摩サミットと日本の国際集客コンテンツ]

伊勢志摩サミットと日本の国際集客コンテンツ

ご挨拶

五月二十七,二十八の二日間で開催された伊勢志摩サミット(先進国首脳会議)は、厳重な警備の元、心配されたテロなども発生せずに無事終了いたしました。

開催地の伊勢志摩の風光明媚な景観が海外のメディアで紹介されたことは、過去の開催地、洞爺湖、沖縄に続き、日本の観光振興においても大きな意義があったように思います。

今回の会場である志摩観光ホテルは、天皇陛下が過去五回も宿泊されており、食事やサービスの質はもちろん、要人の警護という点でも優れていました。また、レストランの総料理長の樋口宏江さんが女性であることも、今回のサミットのテーマの一つであり、また安倍政権の推進する「女性が輝く社会の実現」を意識した会場の選択の結果であったと思います。

各国首脳と関係者に提供されたワーキング・ディナー、ランチ(会議での食事の為、晩餐会とは言わない)では、鮑、伊勢海老、松阪牛、伊賀牛など地元の素材を使ったフレンチが提供されました。もちろん日本の食材の豊富さ、日本のフレンチのレベルの高さを大いにアピールできたことも素晴らしいのですが、今後はこのような世界の要人の集まる公式の会食の場において是非、本格的な和食を提供し世界に知らしめて頂きたいと思います。二〇一三年に和食が世界無形文化遺産としてユネスコに登録されたのですが、それで目的が達成されたかのようで、何のためにその活動を行ってきたのか、それ以降の国や関係団体の動きが見えてきません。日本での最高のおもてなしの場である宮中の晩餐会においても、提供される料理はフレンチと決まっているようです。国が海外に向けて日本の食文化の素晴らしさを世界にアピールする姿勢をもっと前面に出していくことが望ましいと思います。

この数年、弊社のインバウンド事業の活動や、 NP0法人日本ハラール協会の活動を見て、行政や関係団体から講演を依頼されることが増えてきました。本年度も、(一社)日本ホテル協会、(一社)全国日本調理技能士会連合会からの要請で講師を拝命致しました。その際に和食のハラール化、グローバル化によって、外食産業、食材、調味料会社の海外進出などに大きなチャンスが出てくるということ、そして国や行政の公式行事などでは、できるだけ会食には和食を提供することの重要性について述べさせて頂きました。

和食、地震・津波対策、原発、高齢化対策や施設…日本には留学生やビジネスマン、政府関係者にとっても学ぶべき点や視察・研修すべき施設などが数多くあります。安倍内閣の訪日外国人増大の新たな数値目標である「二〇二〇年までに四千万人」を達成する為には従前の物見遊山の観光資源だけでは不可能です。社会人の研修などの学びのコンテンツをプログラム化して海外に向け提案していくことが目標達成の鍵になるのではないでしょうか。

弊社では今年四月より、PHP研究所との共同事業として、海外のビジネスマンを対象とした松下幸之助の経営思想を学ぶ研修プログラムを発表致しました。今後も日本独自の優れた集客コンテンツを造成し、わかりやすく海外に紹介して訪日客の増大に寄与していきたいと思います。

暑さ厳しい折、ご自愛頂き御事業がご発展されますことを祈念いたします。

平成二十八年 盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2015,12,4ALL 社長松井による季節のご挨拶
2015年 師走 [過去15年間の日本の観光政策]

過去15年間の日本の観光政策

年末のご挨拶

政府は十一月九日、訪日外国人観光客の増加に向け、受け入れ態勢の拡充を検討する「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」の初会合を首相官邸で開き、議長に就任した安倍首相は、「二〇二〇年に訪日外国人を二千万人に増やすという従来の目標は、通過点だ。」と述べ、さらに上を目指していく考えを示されました。また、「東京から大阪というゴールデンルートだけでなく日本各地の魅力と世界のニーズを結び付けていく」と強調されました。

当社がインバウンドツーリズムを開始した十五年前は国や行政もまったく閉鎖的でした。受け入れのビザ取得の為、国会議員や地方議員、関係団体に懇願して回った当時を思い起こすと隔世の感があります。現職総理大臣の発言に「ハラール」「ゴールデンルート」などが含まれることなど、当時はまったく予想すらできませんでした。二〇一四年に外国人観光客が日本滞在中に支出したお金は二兆円を超えています。今後、官民を挙げて大いに取り組みを強化し、地方創成の原動力にしてく為、知恵を絞り、汗をかいていかねばなりません。

一般家庭や、マンションの空き室を旅行者に貸し出す、「民泊」を一定の要件で認定する制度が始まりました。現在はまだ法的要件を満たしていない例が大半でありますが、すでにインターネットを介して世界中で、そして日本でも急速に広がっています。この民泊に法的なお墨付きを与えるのが特区条例です。その先陣を切ったのは大阪府議会で、本年十月二十七日に可決され、早ければ来年三月頃から申請の受付を開始する予定です。また東京都大田区も近く区議会に条例案を提出し、早ければ来年一月から宿泊できるようにする予定です。

当社でも二〇一一年~二〇一二年にかけて、「ムスリムフレンドリーゲストハウス」という宿泊施設を運営しておりましたが、法的問題をクリアできなかったので撤退をいたしました。しかしこの経験によって海外からのムスリム観光客のニーズを十分に理解することができましたので、合法的民泊運営につき、今後意欲を持って取り組んでいきたいと考えています。  

二〇二〇年の東京オリンピックを待たずして、来年の三重県賢島で開催される「伊勢志摩サミット」など、今後様々な国際的なイベントや学会などが我が国で予定されています。その意味でも今後ますますインバウンドツーリズムが担う責任は大きくなってくると予想されます。当社の社業はもちろんのこと、関係団体の特定非営利活動法人日本ハラール協会の活動を通して訪日外国人のためのインフラ整備などに大いに努力していきたいと思います。

少し以前から交流のあった、早稲田大学の桜井啓子教授から依頼され、岩波新書から発売されました、「イスラーム圏で働く」発刊にあたり、私の稚拙なエッセイを十数ページ寄稿させていただきました。御笑覧いただければ幸いです。

末筆ですが、日頃のご無沙汰をお詫び申し上げ、皆様のご健康とご活躍をお祈りしております。

よき新年をお迎え下さい。

平成二十七年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2015,9,18ALL 社長松井による季節のご挨拶
2015年 盛夏 [大阪都市構想と国際観光プロモーション]

大阪都市構想と国際観光プロモーション

拝啓

盛夏の候、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。

平素は格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。

二〇十五年五月十七日に行われた「大阪都構想」の賛否を問う歴史的な住民投票は、僅差の結果反対が賛成を上回り、大阪都構想は廃案となりました。しかし、市民の約半数が賛成であったこと踏まえ、府政・市政の諸問題の改革に取り組んで頂きたいものです。今回の争点の目玉であった大阪府と大阪市の二重行政解消は、他の多くの地方都市でも大きな問題であります。私が理事を務めております「NPO法人日本ハラール協会」は、マレーシアやインドネシア、中東といった地域から多くのイスラム教徒の観光客を受け入れるための日本国内の食事環境の改善や礼拝場所の設置の指導などをおこなっておりますが、ほとんど同じ内容のハラール関連のイベントやセミナーを、県と市の両方から同時期に依頼いただき、別々の会で講師を務めたことが数回ありました。過疎と人口流出に歯止めをかけ、地方再生・創生の為、県と市は訪日外国人観光客招致に一体となって心を合わせ、知恵を出し合って取り組まなければならないのに、互いのメンツにこだわり、ひどい場合は足の引っ張り合いに近いような状態で、結局大きな成果が上がらないという事例も見受けられます。今回の大阪の選挙結果如何によっては、全国のこういった二重行政の無駄を解消する機会となっただけに、大阪の結果には心中複雑な思いがします。何はともあれ、在阪企業は、関東はもちろん、全国そして世界を市場として活動していかなければ、関西の地盤沈下の中でじり貧を避けて通れないのではないでしょうか。

現在、日本ハラール協会は訪日外国人観光客(インバウンドツーリズム)における、シンクタンクとして様々な提言やレクチャーを、定期講習会をはじめ業界団体、行政や国(国土交通省、観光庁、日本政府観光局)などへ行っております。またミヤコ国際ツーリストはマレーシア国内向け観光プロモーションのテレビ番組の製作事業の総合サポートなどを日本政府観光局の委託により、広告代理店との協業にて数多く行っております。

昨年の訪日外国人の国内の消費額は二兆円を超えました。インバウンドツーリズムが日本の基幹産業となるべく着実に成長していることが、我々の最大の喜びであります。

本年七月中旬より弊社東京営業所が東京都中央区日本橋にオープンいたします。

中心的な事業は、訪日外国人観光客の成田空港受け入れ、都内・関東エリアの旅程管理業務であります。また、最近増えてまいりました日本政府観光局関係の事業サポートなども担ってまいります。

一歩一歩、着実に弊社が実績を積ませていただいておりますのも、ひとえに皆様方に常日頃ご愛顧頂いているお陰と感謝いたしております。

暑さ厳しき折、皆様におかれましても、ご自愛頂きさらにご活躍されますことをお祈りいたしております。

敬具

平成二十七年 盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2014,12,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2014年 師走 [外国人との共生社会を目指す]

外国人との共生社会を目指す

前略 

貴社、貴会におかれましては益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。

今年を振り返りまして特に顕著な変化を感じましたのは、東京、大阪、京都などの都心部は勿論のこと、北海道や岐阜、長野などの地方都市においても多くの訪日外国人観光客を目にするようになったことであります。弊社におきましても社業として我国のインバウンドツーリズムを牽引してきたという自負をもって日々の業務を行っているのですが、特にこの一年は当事者である我々自身も急増する訪日客の実情とそれに対する世間や行政の期待、マスコミの注目の高さなどに戸惑いすら感じる状況となっております。

観光客だけでなく、街中において外国人が働いている姿を目にする機会が増えてきたように思います。旅行業を営む弊社や、私が役員を務めます「NPO法人日本ハラール協会」にも就職を希望する外国人からの問い合わせが増えております。若年労働者が不足している日本において、そしてグローバル化を急ぐ企業においてはなおさら外国人雇用を積極的に取り組んでいくことが不可欠となってきています。

日本が直面している困難な問題の解決策として、グローバル化の波をうまく利用している例があります。少子高齢化と過疎・空洞化の状況で多くの地方では応募者不足で経営すら危ぶまれている大学が多い中、大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学や、秋田県の公立大学である国際教養大学などは、グローバル人材育成という点でユニークな制度と学風を背景に多くの優秀な学生を集め、地方の活性化に貢献しています。たとえば学生や教員の半数を外国人としている点や日本人と外国人が共生する学生寮を運営する、あるいは英語での講義を多くすることや在学中に留学することを卒業条件にするなどの取り組みであります。今後これらの大学から多くの国際感覚に優れた日本人や日本語を熟知し、日本文化を理解した外国人が日本社会で活躍してくれることが期待されます。

日本国全体や企業においてグローバル化は必然の流れでありますが、日本国民にとって、それは大学受験であれ就職の採用試験であれ、日本国内において熾烈な国際競争が行われるということであります。正社員だけでなくアルバイトなどの非正規雇用においてもしかりです。先日、私の親族が経営するコンビニエンス・ストアで、ベトナム人の学生を雇用したところ、他の日本人に比べてもはるかにまじめで誠実である為、人員調整の際、かわりに遅刻しがちな経営者の息子をやめさせたという笑えない話がありました。

来る2015年、東京オリンピックまであと五年という年にあたり、国や行政は様々なグローバル化施策を検討しているようです。国民一人一人が「世界の中の日本」という意識を強く持つことが望まれます。

皆様方のご健勝と来る年がすばらしい年でありますことをご祈念申し上げます。  

草々

平成二十六年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2014,8,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2014年 盛夏 [グローバル社会で生き残る日本企業]

グローバル社会で生き残る日本企業

拝啓

大暑の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。また、平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。

今年の夏は世界中がワールドカップブラジル大会で大いに盛り上がり、ドイツが圧倒的な強さで優勝し、幕を閉じました。

日本代表チーム「ザックジャパン」は予選リーグの突破が叶わず敗退してしまいましたが、残念ながら実力差をまざまざと見せつけられた気がいたします。もっとも、スペインやポルトガル、イングランドなどの強豪チームですら早々と敗退していくような事が起こるのですから、日本が本番で勝ち抜いていく事は至難の技なのでしょう。それにしても世界の強豪チーム同士のゲームを見ると、そのプレーの正確さ、力強さ、スピード、大胆さ、集中力、突破力…何もかもが日本チーム以上のものがあり圧倒されてしまいます。開催前、そして開催中も再三選手達の口から発せられた「自分達のサッカー」が出来なかったのは、言い換えれば自分達の思い通りにさせてもらえなかったという事であり、それもまた実力が及ばなかったという事なのでしょう。しかし個々の選手は、ヨーロッパで堂々とプレーをしている選手が何人もいるのですから、チームとしての総合力を高める事が次の大会への課題とも言えそうです。

我々企業人は、今回のワールドカップから多くの事を学んだように思います。一つは世界市場で通用する為には世界規準でものを考え、戦い方、組織作りを検討しなければなりません。決して日本人だけの自己満足だけでは世界に通用しません。また自分達の強みと弱みを理解してその強みをどのように実務で生かしていくかが大切だということであります。

ザッケローニ氏は今回で監督を退任されますが、過去においてはトルシエ、オシム、ジーコなど外国人監督を採用してきました。もちろん日本サッカー界にも優秀な日本人監督は沢山いるのですが、世界と戦って勝ち抜いていくためには現状では外国人監督にお願いせざるを得ないようです。実業界でもリーダーの指導力、アイディア、先見性などの点で外国人社長が選任されているケースが目立ってきました。日産のゴーン氏を筆頭に、三菱自動車のロルフ・エクロード氏、武田薬品のクリストフ・ウェバー氏、オリンパスのマイケル・ウッドフォード氏等々であります。もはや社員や幹部だけでなく、トップすら外国人が当たり前という時代がやってきているようです。その意味でも、日本人と外国人が共に働き、広く世界市場を相手に企業活動を行っていく事をこれからの企業の標準モデルとしていかなければ、グローバル社会で日本企業が生き残っていけなくなるように思います。

弊社におきましてもマレーシア人、シリア人などの外国籍社員が従事し、また本社ビル内の弊社系列組織では、インドネシア人、エジプト人、フランス人などが従事しており、日々世界中の皆様とコミュニケーションを交わしております。

これからもグローバル社会で、皆様方と共により一層の発展をしていけるよう増々精進努力をしてまいります。

今後ともより一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

謹啓

平成二十六年 盛夏
株式会社ミヤコ国際ツーリスト    
代表取締役 松井秀司

2013,12,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2013年 師走 [天災と東京オリンピック招致に思う]

天災と東京オリンピック招致に思う

拝啓  

益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。  

師走に入り急激に寒さがまして参りました。あれだけ例年以上に酷暑が続いたことがまるで嘘のようです。 また台風など天災に苦しめられた一年でした。そして日本だけでなく世界各地で竜巻や水害などの被害が甚大な年でありました。 自然の猛威だけは人間ではどうすることもできない神の領域であると、まざまざと思い知らされたように思います。

国を上げての防災の取り組みは、我々日本に暮す者だけではなく、今後日本を訪れる方々への安心安全のメッセージを伝える意味でもとても重要になってきます。特に毎年発生している台風によって、今年のように多くの死者が出ることは、訪日外国人に対しても大きな不安要素となります。是非来年は、台風による死者ゼロを実現したいものです。

東京オリンピックが決定されたことはアベノミクスに加え、大いに日本の経済を活性化しております。これを単なる特需ではなく、日本にとっての新たなるグローバル化への転機として捉え、全国民が取り組んでいく必要があると思います。オリンピックで日本を訪れた外国人の多くの方々が日本の素晴らしさを納得し、日本人やメイドインジャパンを敬愛してくれる機会となることを願います。 しかし本年十一月に起こった国内の一流ホテルでの一連の食品偽装、メニュー偽装のニュースはすでに海外にも伝えられており、それらが外国人の来日意欲に水を差すのではと懸念されます。

特に食に関する宗教的な戒律の厳しいイスラム教徒にとって今回の食品偽装問題は、とても気になるところです。 東北大震災の際、配給される水の順番待ちや避難所での生活などの日本人のモラルの高さが海外でも話題になりました。また、オリンピック招致のプレゼンテーションの際、我が国がアピールしたのは日本の安全性や国民のマナーやおもてなしの心でした。

しかし、今回の食品偽装の問題の本質は、日本人が組織的な詐欺行為を行う傾向があるということと、売上至上主義が日本企業の体質にあるということです。残念でありますが、問題は単なる偶発的なものではなく、根深いところにあるようです。

今回のプレゼンテーションで、「東京で財布を落としてもそのまま戻ってきます・・・」旨のアピールもありました。はたして現在の日本人は平均的にそれほどモラルが高いと言えるでしょうか。あのプレゼンを聞きながら首をかしげたのは私だけではないと思います。これを機にこれらのプレゼンのスピーチが嘘偽りでないよう、日本人は高い自尊心とモラルを持ちたいものです。 家庭でお迎えする来客であろうとも訪日外国人であろうとも食の提供は、「おもてなし」の基本です。その食について、この国の超一流といわれるところが嘘ばかりであったことを猛省し、信頼の回復に努めて行きたいものです。

おりしも日本食が世界無形文化遺産として登録されることが確定した年でもあります。そしてこの露呈された日本の汚点が日本食と外国人おもてなしの新たな原点となることを願います。 皆様方にとって来年が平安で充実した年となりますよう祈念致しております。

敬具

平成二十五年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト       

代表取締役 松井秀司

2013,8,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2013年 盛夏 [訪日外国人への友好的ホスピタリティーが国益に直結!]

訪日外国人への友好的ホスピタリティーが国益に直結!

拝啓 益々御清祥のこととお慶び申し上げます。

この一年間で約二十円前後の円安が実現した結果、多くの輸出産業が追い風を受け、景気回復をさらに促進しているようです。弊社が行っている海外からの訪日観光客の取り扱いも、この円安の恩恵を十分に享受し、この半年の業績は予測以上に好調に推移しております。もちろん根本的な原因は、アジア諸国の中間所得層、富裕層の増大であることは言うまでもありません。正確な数値は公表されていませんが、日本人観光客がアジア諸国で消費している額とアジア諸国からの訪日観光客が日本で消費している額を比較する、いわゆる旅行収支(貿易外収支の一部)は、既に黒字に反転しているのではないかと推測されます。これが事実であれば、歴史的にも大きな意味のあることで、これからの日本経済に大きな活路を示していると思われます。とりわけ大きな伸びを示している国は、マレーシア、シンガポール、タイ、インドネシアといった国々です。これは中国、韓国からの訪日客が減少していることと共に象徴的な傾向と言えます。

彼らは、この国で膨大な消費活動を行い、納税をしております。少子化による国内市場の縮小を食い止める最大の有効的方策は訪日観光客の促進であると考えます。単に訪日観光客の取り扱いは、旅行業界、観光業界だけの問題ではありません。多くの産業に関わる、将来の日本の基幹産業になりうる可能性を秘めたジャンルという位置づけが必要でしょう。 一般的な観光だけではなく、留学、ホームステイ、文化交流などの促進は、世界中の親日派、知日派を増やし日本の友好国を増やしていく大きなチャンスに他なりません。また彼らと接する日本人も、居ながらにして国際感覚を身につけることができます。このことの持つ意味と重要さに国や行政担当者、さらには一般国民の理解と注意を呼び掛けていきたいと考えています。これは長年、訪日外国人入国者数の一位、二位であった中国人、韓国人の日本に対する意識や友好性を見るにつけ、旅行業界、観光業界に従事する人たちは大いに反省すべき点であると思います。

今後の訪日外国人に対する友好的なホスピタリティは、これらに従事する人達はもちろんのこと、彼らと接する全ての日本国民に求められることであります。それによって、彼らの日本人、日本国、日本企業に対するイメージが形成され、確立され、それが今やネットやフェイスを通じて延々と続く伝言ゲームのように世界中に伝播していきます。

これからのグローバル経済の進展を考えるにつけ、メイド・イン・ジャパンが今後も世界市場で売れていくためには、「ジャパン」の強固なブランディングが必要と言われます。しかし表面的な広告代理店的手法によるイメージ戦略より実際にジャパンを体験した、友人の生の声の方が、遙かに影響力があります。今や全ての日本国民がジャパンを背負った国際人となることが求められています。世界に誇れる日本の最大の観光資源は、日本人自身であるかもしれません。

国際的な政治、経済の諸問題は山積し、日本を取り巻く状況はとても厳しいものがあります。しかし、グローバル化の進展は止まることなく、近年はさらに加速度を増してきています。弊社も、今や重要な事業として訪日外国人観光客取扱いを位置づけ、この分野においては旅行業界をリードしていかなければなりません。日本のおもてなしの精神をモットーに、社員一同、責任と自覚を持って社業に取り組んでまいります。 本来ならお伺いして親しくご挨拶させていただきたいところですが、相変わらず日々忙殺され、叶わぬ点をお許しください。夏風邪などご注意、ご自愛いただき益々ご活躍されますようお祈り申し上げます。

敬具

平成二十五年盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2012,12,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2012年 師走 [日本初の「ハラールツアー」スタート]

日本初の「ハラールツアー」スタート

拝啓 益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。 

日毎寒さが厳しくなってきたようです。急激な気候の変化の為、今年の紅葉は全国のどこの名所でも、例年以上に美しいと言われています。毎年の春秋の頃に紅葉や桜を見るにつけ「日本に生まれてよかった」と感じるようになりました。もちろん年齢を重ねてきたせいもあるでしょうが、それ以上に出張で海外、特に四季のない暑い国へ行く機会が多いせいもあるでしょう。

日本の四季というものは、我々日本人のデリケートな感性を磨き、情緒を育み、この国の高度な芸術や文化を醸成してきました。そしてこれらは今、新たな観光資源としてアジア諸国の富裕層や中間所得層の観光客の注目を集めています。たとえ日本人には見慣れた光景であっても赤道直下の諸国の人達にはとても幻想的に見える風景もあるようです。

当社ではこの一年余り、アジアのイスラム諸国からの招致、日本初の「ハラールツアー」に注力してまいりました。現在当社には、中国人、マレーシア人の社員が在籍していますが、この二年間ではアルジェリア人やトルコ人のスタッフが業務を手伝ってくれていました。

我々の主催する「ハラールツアー」では宗教的な食事の配慮や礼拝場所の確保など様々な特徴があり、これらについて、NHKの「おはよう日本」、関西テレビ「アンカー」、テレビ東京「ガイアの夜明け」などで最近大きく報道されました。マスコミに注目されている原因は、単に「旅行業界が新たな活路を見出した」というだけでなく、その後にある宿泊(ホテル)業界、外食産業、JRや航空会社、タクシーや観光バス業界、そして更には家電製品やデパートなどでの買い物・土産品など、将来的にも膨大な国内消費が見込まれているからであります。

我々は知識経験を高め、彼らに対してより満足度の高い接客、サービスを目指していく事は当然として、心からの日本人的おもてなしを実践していきたいと思います。当社を利用して日本に来た旅行客が皆、もう一度日本に来てみたい、あるいは留学、就職してみたいと強く要望するようになって欲しいと願います。日本を敬愛し、日本人が大好きな親日家を増やしていく事を願います。

日本人が今でもフランス製やイタリア製に憧れを抱くのは、決して製品そのものの性能や特徴だけでなく、これらの国々の文化や歴史、風景などに対する憧憬が潜在的にあるからでしょう。それらを考えた時、今日本を訪れている外国人が、日本に対して、そして日本人に対してどういう印象を持ち、旅行に対しどれくらいの満足度を持って帰国しているのか気になってきます。国家ブランドを高め、それを維持していくことは国策として当然の事ではありますが、接客やサービスの最前線に関わる我々の意識を高める事もとても重要であり、メイドイン・ジャパンへの憧れや信頼に繋がっていくと思います。

今や訪日外国人観光客の招致は国策として考えられるまでになってまいりました。しかし、現状の我が国の訪日外国人観光客への取り組みは高いレベルで実行されているでしょうか。2011年の訪日外国人観光客のうち、最も多かったのが韓国で、二位が中国でした。しかし、この二カ国は今年領土問題という政治的な紛争が原因で、対日感情を悪化させ、反日デモや現地日本企業への襲撃が行われました。もちろんこれらの国民が受けた学校教育やマスコミ統制の影響が大きい事はよくわかります。しかし、これらの国々には観光や仕事で日本に来た事のある人の累計人数は数百万人以上にも及んでいます。もしこれらの人たちの多くが、日本に来た事をきっかけに親日家になり、日本に多くの友人を持つようになっていたなら、前述の状況は変わっていたのではないでしょうか。今後、来日した際に外国人に見てほしいもの、触れてほしいもの、知ってほしい事柄をしっかりと吟味して国益の点から検証すべきではないかと思います。少なくとも正しい歴史認識にふれてもらうための施設見学なども今後検討してゆくべきであると思います。

観光立国、国際観光都市などが標榜され既に十年近くになりますが、単に訪日外国人観光施策が、外貨獲得のみを目的とするのではなく、高い国家ブランドの確立と諸外国との友好を踏まえた、日本全体の国益を左右する最重要課題であるという認識が必要であります。既に台湾、韓国、中国、タイでは日本に先行し国家関与のもとアジア、とりわけイスラム諸国観光招致の為の具体策を実行しております。日本の政治は国内の勢力闘争に明け暮れていますが、早急にこれらについて有効な施策を実行していかなくては国際競争で大きく遅れをとってしまう事になります。

今後の日本は、多くの優秀な外国人留学生を迎え入れる事で全国の大学、高校が活性化し、地域経済が活性化していきます。また多くの外国人を企業が雇用する事で国際マーケットでの競争力が高まっていくでしょう。また彼らが日本で消費し、納税し、婚姻する事でこの国の少子高齢化が進展していく中でも、決して縮小する事無く維持、発展していくはずです。その為の突破口として「ハラールツアー」は大きな役割を担っていると自負し、パイオニア精神でこれを発展させてまいります。皆様の更なるご指導を頂きながら誠実に、着実に実績を積み上げていく所存です。

末筆ですが本年の変わらぬご愛顧の御礼と、皆様のご健勝とご発展を祈念致しまして、ご挨拶とさせていただきます。

敬具

平成二十四年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2012,8,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2012年 盛夏 [社会保障費の低減のための提言]

社会保障費の低減のための提言

暑中お見舞い申し上げます

例年以上に暑い夏をお過ごしのことと御拝察申し上げます。

さて、原発は再稼働の方向で動き出したようでありますが、原発の抱えるリスクについては人類全体の課題として今後克服していかなくてはなりません。そして、ここに日本の技術を活かした世界規模のビジネスチャンスがいくつも存在するように思います。リスクを最小限にとどめながら原発を稼働していくマネジメントシステムの研究と現実的な代替エネルギーの開発です。例えば日本海には相当規模のメタンハイドレードが埋蔵されていると言われており、この効率的な採掘方法はまだ開発されていません。これらは国家最優先課題として官民一体で取り組むことが必要です。日本政府は、国際競争に勝つことの重要性を国民にもアピールし、思い切った予算を組んで積極的な開発を実行することが必要です。

これまでも何度も政治に対する失望感は味わってきましたが、今ほどその無力、ていたらくぶりを目の当たりにしたことはありません。この国の政治家は憂国の念よりも自己保身、つまり職業として議員であり続けることに執着する輩が多すぎます。選挙に当選する為なら、思想信条などはどんなふうにでもコロコロと変更できる器用な人間が多すぎると思います。

勿論、こんな議員に政治を託した選挙民の責任が大きいわけですが、現状の議会制民主主義という制度とシステム自体の限界が見えてきていると思えます。

税と社会保障の一体化の為には消費税を8%、10%にあげることはやむを得ないと思いますが、少子高齢化が進んでいけばさらにあげていかなくてはなりません。ここで、抜本的な社会保障費の増大を防ぐ方法を真剣に国民で議論を行う必要があると思います。

例えば次のような案は十分に実現可能だと思います。

1.死亡している親の年金を受け取るなどの不正受給者への罰則強化と民間調査機関の活用。

2.脳死になった際に家族の同意なしに安楽死を希望するという宣言を生前に行った方に国から一時金を支給し感謝状を交付する。尊厳死は美徳という考え方を普及させていく。

3.生活保護受給者の為の公的作業所を都道府県が開設し、半強制的に働いてもらう。

4.世界最長寿国、日本の80才以上の老人に支出される平均医療費は85万円(その内で本人負担は、10万円)で世界最高額。なかには病院の営利目的のための無駄な治療も相当あると言われている。また浮浪者などを収容しての無駄な入院や治療を行う例もある。

これらを専門的に取り締まる役所内専門部署を創設したり、民間調査機関に委託する。

これらの実行により消費税10%を上限にそれ以上の料率アップは絶対しないという先を見通したマニフェストは、出せないものでしょうか。

政治の不毛と暑い夏で不快指数は高止まりですが、こころ穏やかに健康に留意されお過ごしください。

平成二十四年 盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリトスト

代表取締役 松井秀司

2011,12,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2011年 師走 [大阪維新の会W選挙圧勝に思う]

大阪維新の会W選挙圧勝に思う

謹啓

早くも年の瀬を迎え、御繁忙のことと拝察し大慶に存じます。 

平成二十三年(二〇一一年)は、世界にとって、日本にとってそして大阪にとって、忘れることのできない大きな変化と、甚大な被害の年でありました。

タイの水害やトルコの地震。そして日本の東北大震災と津波被害、和歌山と奈良に発生した台風十二号の災害など過去の歴史上、これだけ多くの天災が同じ年に人類にもたらされたことは一度もなかったのではないでしょうか。神や仏がいるならば、信心のある人もない人も一切関係なく、一瞬で多くの人々を殺戮していくこの大自然の猛威をどう理解し受け止めればいいのでしょう。

異常な水害など、もし人類の科学文明がもたらした自然への負荷的な影響が原因であるならば、この大自然(神)の啓示を真摯に受け止め、これからの文明の発展のあり方について、現下の急務として世界の主要国がコンセンサスを形成していかなければなりません。

ギリシャの国家経済の破綻によってユーロの通貨危機、そしてイタリア経済の危機的状況がもたらされました。古代ギリシャとローマは世界で最も古くから文明が発達したところであります。それらの2か国がともに現在の凋落した状況となっています。

昨年のボルボ社の買収に続きサーブ社も中国自動車メーカーに買収されました。かつてイギリスはインドを植民地として支配していましたが、英国の名門自動社メーカーのジャガーとランドローバーはすでにフォード社より買収され、インドのタタモータースの傘下となり、インド人経営者・幹部のもと、たくさんのイギリス人が雇用されています。グローバル化の波はヨーロッパ諸国に様々な試練を与えているように思います。

これからの大阪のあり方について大きな転換期が訪れたようです。十一月二十七日に行われた、大阪府知事、大阪市長W選挙におきまして、大阪維新の会、橋下徹氏が圧勝しました。

既存政党がこぞって応援した平松氏が敗れたことは、政党政治というこれまでの政治システムが民意を適切に反映しなくなっていたことを示しています。日本の政党政治は百四十年前、当時の藩閥政府(薩長連合)に対抗した板垣退助の愛国公党に始まりました。そして今の政党は業界団体、経済団体、宗教団体、労働組合、各種団体、特殊団体など、たくさんの団体の支援を得て運営され、個々の一市民の声は反映できないようになってしまっていたようです。今回の選挙の結果は新しい民意のあり方が示されたように思われます。

また、役所が巨大化していけば、行政は市民の手の届かないところに行ってしまうことに対して、今回の選挙では橋下氏が市民の失望感や焦燥感をうまくリードしていったと思います。

市議会の状況を含め、前途多難でありますが、今後の橋下氏の手腕により、大阪市役所、大阪府庁のスリム化、統廃合、財政再建を達成することができたなら、このモデルは政府が省庁を統廃合し、官僚をうまく活用するための確かなお手本になると思われます。

中東におきましてインターネットとマスコミによって、チェニジア、エジプト、リビアなどに革命的な民主化がもたらされたように、市民の声がこれまでと違った形で大きく反映され強力なパワーを持ちうる時代になったといえます。

すでに私たちは、インターネットの普及により人々の消費行動が大きく変化していることを知っていたわけですから、今般の大阪選挙民の行動なども過去とは大きく変化することはある程度予測できたことでもあります。人海戦術的な選挙運動や政治パーティーなどの旧態依然とした方法以上に、明確なわかりやすいヴィジョンを掲げ、インターネットとマスコミをフル活用する方法が明らかに効果的で有効であることが明確になったといえます。

橋下氏は、前回の知事選の際に、「大阪で三万人規模の国際マラソン大会の実現」や「御堂筋に国際集客に大きく貢献する大規模イルミネーションの実施」などを掲げてこれらを実現しました。そして今回の選挙では、「人・もの・金が外国から集まってくる大阪」をヴィジョン」として提唱してきました。大阪マラソンも御堂筋イルミネーションも、「国際集客都市大阪」実現のための一つの手段であります。これらは私が、十年来言い続けてきたことに共通しとても共感するところであります。これからはグローバルな視点がなければ、企業も都市も衰退していくでしょう。

今、TPP参加に反対している人は、幕末に鎖国を叫んでいた人々と重なって見えます。

来年はTPPの具体的な交渉の進展が見えてくる年として、大きく各産業分野に変化が出てくると思われます。政治、経済、文化などあらゆる点においてグローバル化の進展は避けて通れない道であるならば、積極的にこれを受け止めて、真剣に対応していかなければ企業や都市、そしてこの国の未来はありません。かつて大いに栄えた企業や都市、国家でも変化に鈍感でいれば衰退し、やがて崩れ落ちてしまうのが現代社会の特徴であります。

弊社も会社の発展が大阪の経済、日本の経済に少しでも寄与できるよう、社員共々いつも自社のありかたを修正しながら、社会貢献度の高い会社を目指していきたいと思います。

忙しい年末を前に、お体に気を付けお過ごしください。

謹白

平成二十三年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2011,8,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2011年 盛夏 [東日本大震災の復興の為、全国民が国難に取り組む覚悟を]

東日本大震災の復興の為、全国民が国難に取り組む覚悟を

残暑お見舞い申し上げます。

平成二十三年三月十一日に発生した東日本大震災と巨大津波による甚大な被害、そして今後すべての日本国民が背負っていかねばならない放射能汚染の実態と食品産業、農業を中心とした国際的な信頼の失墜。本年は日本にとって歴史的にも困難な年となりました。

日本はかつて原爆や公害病など、世界に例のない甚大な被害を克服してまいりました。そして今回の地震、津波被害からの復旧・復興と放射能汚染の克服を、どうやって日本が成し遂げていくのかを世界が注目しています。

我々日本国民は今回の被災者の方々に対し心からの同情の念を抱き、その救済の為、巨額の税金を被災地の復旧・復興に拠出することに賛同したいものです。予算の名称はともかく、最終的なお金の出所は我々の血税です。恒常的な借金財政の日本国の収支バランスから考えても、今回の巨額の復興予算は、他の支出を今後大幅に削減していくのか、後世の子孫に借金を上乗せして残していくのか、増税を行っていくしかありません。これらについて十分国民が理解したうえで、痛みを分かち合う覚悟が必要です。

八月現在、地震による死者、行方不明者の方が約二万4百人いらっしゃいます。しかしその陰で目立ちませんが、五月単月の国内の自殺者が三千三百三十人と、昨年同月との比較で二十%以上も増加しています。また、昨年二〇一〇年まで十四年連続で年間三万人を超える自殺者が発生しています。震災に強い街を創ることも無論大切ですが、不幸な人を減らし、幸福を実感できる国造りを、経済、教育、社会保障など様々な分野から包括的に取り組むスキームが必要であると考えます。

震災後、一時激減していた訪日外国人観光客が六月に入って徐々に回復してきました。これは単に当社のような、外国人旅行客取扱い旅行会社だけの問題ではなく、巨大な国益にかかわることであるため、政府はもっと積極的に、放射能汚染による風評被害を抑え、観光客にとってもビジネスマンにとっても、安心して来日していただけることをもっと海外にアピールしていかなくてはなりません。

またこれからの日本の将来を考えれば、少子化対策とグローバル世界での生き残り戦略を具体化することが重要です。一般論として、国家の高度経済成長が進展していけば少子化することは避けることのできない現実です。そしてその対策は移民しかないと考えます。政府は積極的に優秀な学生を世界各国から招き寄せ、日本での就職を奨励し、企業は積極的に彼らを採用して国際ビジネスに従事させ、納税させ、日本で住居を購入させるよう努力すべきです。この施策により、日本企業の国際競争力は、大きく高まり、国内の消費が拡大し、年金問題も大きく改善されていくと思われます。

私は、昨年よりNPO日本ハラール協会の理事として、日本企業のグローバル化の支援、すなわち、十八億人イスラム市場への参入のお手伝いを行っております。震災復興の為、日本企業は世界市場で大いに活躍し、被災者だけでなく、この国の多くの国民が幸福を実感できるような社会の実現に寄与していただきたいと思います。私も微力ながら、社業と社外活動の両面から日本の国益に貢献していきたいと考えております。皆様からのさらなるご指導を賜りたく存じます。

暑さ厳しい時節柄、くれぐれも熱中症などに注意され、ご自愛いただきますようお願い致しております。

平成二十三年 盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2010,12,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2010年 師走 [NPO日本ハラール協会を発足]

NPO日本ハラール協会を発足

本年も格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

今年は皆様にとりましてどのような一年であったでしょうか。

弊社におきましては、法人様からの受注が数年ぶりに回復してきたことや、七年前にスタートした中国からの訪日旅行客取扱いが定着化し、おかげさまで堅実な業績を堅持させていただいております。

世界経済は急速に自由化が進展してゆき、日本国内におきましてもあらゆる工業製品、農産品、サービスなどが、世界基準の競争原理にさらされてゆくようです。好むと好まざるとに関わらず、日本のグローバル化は、世界の自然な流れの中での現象であります。これに抵抗し、反対しているだけでは、企業だけでなくその業界ごと、産業ごと没落してしまいます。

日本国内の市場はあまり期待できません。少子化、年金受給者の激増、働きたがらない、物を買わない若者の増加、恒常的な円高・・・今こそ、国、行政、産業(企業)、教育などあらゆる分野の人たちがこの視点に立って国際競争力のある日本の製品、サービス、システム、人材などをどんどん海外に輩出し、国益を高めていかなければなりません。

企業活動において、はっきりしてきたことは、日本国内だけで付加価値の低い製品やサービスを提供している企業は、安い海外製品の氾濫や激しい価格競争で今後も苦戦を強いられる可能性が高く、一方高い付加価値で海外の市場に打って出ていく企業は、リスクは高いものの、高収益と大きな市場を手に入れる可能性があるということです。 当社のお得意様におきましても、今年百名以上の社内旅行を実行いただいた企業様はすべて、海外の市場で販売し、外国人社員を採用し、高い付加価値の自社製品を持っておられます。

弊社におきましては、今後も日本人の海外視察・研修、展示会参加・見学などを積極的に促進しつつ、中国に引き続きイスラム諸国からの訪日観光客などの誘致を積極的に推進し、日本のグローバル化の一翼を担ってまいります。

また本年四月に立ち上げ、私が副代表を務めます団体、「NPO日本ハラール協会」は、イスラム諸国からの訪日観光客を促進し、併せて日本の食品関連企業に対し、イスラム各国への製品輸出のチャンスを提供するという、大いに企業と国益に寄与する重要な使命を持っております。 我々がお客様に対し、そして社会(国家)に対し、できることをしっかりと見据え、「利他の精神」「支援の心」で業務に励んでいく所存です。

来る年が皆様にとりまして、平安で実りある年でありますよう、心よりご祈念申し上げ、年末のご挨拶とさせていただきます。

平成二十二年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2010,8,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2010年 盛夏 [上海万博の開催と中国・インドの目覚ましい経済発展とM&A]

上海万博の開催と中国・インドの目覚ましい経済発展とM&A

暑中お見舞い申し上げます

前略 サッカーワールドカップ南アフリカ大会が、大盛況のもと無事終了し、上海万博の入場者数が三千万人を超えたと報道されています。

上海市は、大阪府の友好姉妹都市で、当社も過去上海に営業所を設置していたこともあり、大変関係の深い都市であります。そのため、当社では今回の万博の開催前よりさまざまな準備を行い、視察、観光旅行のプランニングを行ってまいりました。会場内の係員配置、日本からの中国人社員添乗員の同行など、安全で充実した視察ができる当社独自の企画をご用意していますので、是非この機会に最新の中国(上海)の経済力、技術力などを確かめていただき、併せて世界各国の最新の情報に触れていただきたいと存じます。

近年、中国の経済的大躍進は、M&Aにおいても象徴されています。中国人観光客の力強い購買力が、秋葉原の家電量販店(免税店)を席巻するようになって久しいのですが、その中心的な企業のラオックスが、中国大手家電量販店チェーンの買収により、資本傘下となりました。また、歴史ある大企業、レナウンも中国資本によって再建を始めています。海外の例では、フォードグループの「ボルボ自動車」、イタリアのスポーツブランド「Kappa」が中国資本となりました。    

一方、中国と共に世界経済に大きく頭角を現してきたインドにおきましても、タタモータースが、かつて植民地支配されていた英国の名門自動車会社、「ジャガー」、「ランドローバー」を傘下に収めています。これらの事実は、世界経済の中心的役割が、欧米・日本から劇的にシフトしてきたことをあらわしています。中国やインドはもちろんのこと、ワールドカップ開催国の南アフリカのような成長著しい各国への取り組みが、大手企業は勿論のこと、中小企業におきましてもさらに重要になってまいります。

これからの日本を支えていく若者たちは、できる限り学生時代に海外での生活を体験し、外国の価値観を理解し、語学力を身につけ、海外の人脈や友情を育み、国際舞台で活躍できるよう準備しておくことが大切です。このような若者には就職難はありません。

インターネットの世界的な普及、ハブ空港・国際航路の拡充、BRICs諸国の経済的成長などにより、経済のグローバル化の流れはさらに加速度を増していきます。それにともない、欧米や日本の相対的な経済的地位の低下は避けざるを得ません。日本の各企業も、この視点に立って、グローバル経済での生き残りの施策を実行していかなければなりません。

今世界では何が起こっているか。五年後、十年後は何が予想できるか。企業がなすべきこと、若者が行動すべきこと、国が取り組むべきことなどを、現実を直視した中で真剣に考え、実行しなければなりません。百聞は一見にしかず。そのためには、臆せず、どんどん海外に行って自分の目で確かめ検証することが必要です。

弊社は、日本の国益が、世界経済のグローバル化の流れの中で失われるのではなく、むしろ拡大されんこと願い、社業に精進しこれに寄与してゆくことを念願しております。

気候不順の日が続きますが、御身体の健康、御家族の平安、御事業の発展を御祈念申し上げ、御挨拶といたします。

草々

 

平成二十二年 盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリスト           

代表取締役 松井秀司

 

2009,12,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2009年 師走 [日本人の劣化と世界情勢]

日本人の劣化と世界情勢

依然として日本経済は、厳しい状況が続いております。もちろん世界経済全体が厳しい環境下にあるのですが、インドや中国、イスラム社会の経済的台頭の相対的結果として、日本や欧米の経済の沈滞があるという面は否めません。今後長期的に、この傾向は顕著になっていくでしょう。

私は、むしろ経済の停滞以上に「日本人の劣化」が大きな問題であると考えています。現在の日本の自殺者は年間三万四千人を超え、常に世界の上位に位置しています。精神面では、若者だけでなく一般社会人も「切れやすく」なり、また小中学生も集中力や忍耐力がない為、授業中の一時間が座っていることのできない生徒が増えています。肉体面では、骨粗鬆症のためか、簡単に骨折する子供や大人が増えてきています。経済面では、自己破産者は昨年二十四万人を越えてしまいました。健康面では、糖尿、肥満、高血圧の成人数は年々増加の一途であります。小中学生でも、疲れやすいとか、肩がこりやすいという生徒が年々増加しています。

自殺した者の、おもな原因は、経済的な不安、そして健康に関する不安と絶望のようです。これらの原因を政治の不毛だけに求めてみても無理があります。

一言で言い切ってしまえば「日本人の劣化」ということになるのではないでしょうか。肉体的にも精神的にも知能的にも、日本人はこの二十年~三十年くらいの間に脆弱になったと思わざるを得ません。

これからは、世界で常に優位を保ちうる日本人の強さを国民レベルで高めていくことが必要です。この点について、政治、経済、教育、宗教などあらゆる分野の方々が共有する価値観と目標設定が望まれます。また、学校、地域社会、職場などあらゆる領域の人々がこの点に問題意識を持つようになる必要があります。

アメリカでは、オバマ政権が発足し十ヶ月が経過しました。オバマ大統領が就任演説の際、JFケネディの言葉を引用して、「国から何をしてもらうかではなく、自分がこの国に対して何ができるかが重要だ・・・」と国民に厳しさを求めたのに対し、鳩山首相は、国民に与えることばかりを言いすぎているように思います。

現状の日本人にとって重要なことは、自らが精神的にも肉体的にも強くなることであります。この事のみが、インドや中国の躍進が続く中、日本が国際的な優位性を高め、再生・再建につながっている道だと信じています。

個人が、国や会社に頼り過ぎず、個人がどれだけのことが貢献できるかによって、周囲から自分が尊敬されるという社会にしていかなければなりません。どのような方法でもいいから、「稼いだものが勝ち」という金儲け至上主義の蔓延は、マスコミも大いに反省しなければなりません。

国際的な視野に立って、これからの日本のあり方を考える意味でも、アジアの大国、インド、中国やイスラム諸国を訪問され、理解を深めることをお勧めいたします。

来る年が、我々にとって、そして後世の日本にとって、確かな実りある一年でありますよう祈念いたします。

平成二十一年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2008,12,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2008年 師走 [リーマンショックと弊社創業30周年の現状]

リーマンショックと弊社創業30周年の現状

年末の御挨拶の時期がやってまいりました。本年も変わらぬご愛顧をいただきましたことを心より御礼申し上げます。

さて、平成二十一年七月をもって、弊社は創業三十年を迎えるに至りました。この間、様々な紆余曲折があり、また幾多の経済環境や社会情勢の変化を超えてまいりました。これも一重に、長年ご支持ご愛顧いただいてきましたお得意様のお陰と、心より感謝致しております。

大きな節目の年を迎え「来年は大きな飛躍を・・・!」という強い思いがある一方、世界経済の混沌とした中で「着実に耐えて、生き延びていかなければ・・・」という恐怖にも似た危機感も交錯し、複雑な思いを抱きつつ年末を迎えております。

経済面、特に経営手法などにおきましても、私自身大きく方向転換を意識するようになりました。アメリカを支えてきたGMやフォード、クライスラーの失墜、シティバンクやリーマンブラザーズの破綻などは、歴史的な転換期の訪れを十分に示唆しております。経営判断の絶対軸が「最大利益」や「株主配当」一辺倒の経営は、いつか破綻に至らしめるということでしょうか。政治的には、アメリカ初の黒人大統領が誕生した必然と同様に、この日本においても長年継承されていた体制などが見直される時期に来ているように思われます。

日々忙殺されている只中の十一月二十三日に島根県の足立美術館に六年ぶり五回目の訪問をしてまいりました。改めて横山大観氏のすごさを再確認しました。特に「中秋之月」という作品に心を打たれ、日本人としての美意識や感性をこの上なく高め、満たしてくれました。 同美術館は、日本一といわれる日本庭園でも有名ですが、ちょうど紅葉のもっとも美しい時期に来ることができ、庭と借景の山々のあざやかな彩りに大いに心を洗い清められました。若い頃から敬愛しているシャガールなどの洋画ももちろんすばらしいのですが、日本画をはじめ、日本の芸術には再認識しなければならないすばらしいものが数多くあることを思い知らされた気がいたします。

弊社、関連会社の新規事業「イルミネーション工房」をスタートさせ六年目になりました。年々事業は発展しており、テレビや新聞などマスコミに御紹介いただく機会も多くなってきました。この三年くらいは、十月後半から十二月にかけて特に多忙を極めており、皆様への年末のご挨拶もままならない状況であり、ご無礼をお許しいただきたく存じます。

テレビ番組内でもコメントさせていただきました、「施設や組織や地域を活性化する光の空間演出家」を天命として、これからもご縁のあるお客様に価値のある演出を提供してゆく所存です。

比較的暖かいこの頃ですが、年末から年始にかけ大型の寒波が来るということです。またインフルエンザの流行も危惧されております。くれぐれもご自愛頂き、平安な年末年始をお過ごし下さいますようご祈念致しております。

平成二十年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2007,12,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2007年 師走 [弊社業務内容の変革]

弊社業務内容の変革

企業の社会的責任(CSR)や法令順守(コンプライアンス)が今ほど問題になった年は、これまでになかったのではないでしょうか。問題の発生している企業は、いずれも各業界の名門や老舗といわれる上場企業やブランド力のある企業ばかりです。いったい日本の企業はどうなってきたのでしょうか。

アメリカで発達した近代経営の手法、システム、考え方が日本の企業経営にも多く導入されてきました。その結果、生産性の向上など多くの成果が在るものの、企業経営者にも、労働者にも負の面の意識変化が出てきたように思われます。各企業は、いくら時代が変わろうとも守るべき創業の理念や経営のポリシーをもう一度見つめ直さなければならない時期なのでしょうか。また併せて時代とともに事業内容、サービス内容、製品の内容などを大胆に変革していかなければなりません。保持すべき伝統と変革のバランスが企業経営の鍵になるのではないかと思います。

旅行業界におきましては、長年「キャリアー」と呼ばれる運輸機関(鉄道会社・航空会社・船会社など)の代理店として、広く国民の旅行やビジネスの為の切符類の予約・流通システムを担って参りましたが、インターネットによる予約システムの普及や「チケットレス」により、それらの業務は「業」としては既に成立しなくなってきております。また旅行代理店にとりましてはいずれ時を待たずして、パッケージツアーなどの取次ぎなども切符類と同様に我々の仕事ではなくなっていくでしょう。時代の変化の中で流通や販売方法が変革され、お客様の求めるものが大きく変わります。そしてそこに今の企業が進むべき道があるのだと思います。

弊社は、これまでの団体旅行の取り扱いに併せて、企業の視察旅行、取分けドバイ、インド、ベトナム、中国などへの専門的視察旅行などのノウハウを蓄積し、より一層、日本企業の国際化のお役に立てるようになってまいりました。また六年前よりスタート致しました海外からの訪日外国人旅行も、中国をはじめ各国からの要人の取り扱いを着実に増やしております。弊社におきましてもこれまでの事業内容を再確認し、伝統を守りつつも、新しい時代にマッチした業務内容であるよう、変革を継続し、今後さらに発展していきたいと存じます。

来年二月一日には、私が会長を務めます「大阪市青年経営者連合会」がホスト役で、全国の青年経営者を大阪にお招きし、「大都市青年経営者交流研究大会」が中之島の中央公会堂で開催されます。大阪企業の活性化の起爆剤になれればと準備に余念のない日々を過ごしております。来る年が皆様に取りまして、今年以上に素晴らしい年になりますよう念願しております。

平成十九年 師走

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司

2007,8,1ALL 社長松井による季節のご挨拶
2007年 盛夏 [水俣の地で学んだこと]

「水俣の地で学んだこと」

暑中お見舞い申し上げます。

前略

製造業や建築関連を中心にやっと大阪の経済が大きく動き出しております。また2007年世界陸上大会が8月から開催されるなど、大阪のポテンシャルが再び高まってきたように思われます。我々は過去の貴重な失敗の体験、例えばバブル経済の精算、大阪市、大阪府の行政の破綻状態、オリンピック招致の後遺症などを常に意識して、今の景気の流れを確かな経済の発展につないでいきたいものです。

昨年、私が相談役を務めます地元の青年経営者団体の視察で熊本県の水俣市を訪問してきました。そして同市に所在する「水俣病資料館」の吉本哲郎館長から直接お話を聞くことが出来ました。水俣病の50年間の歴史は終わることなく、今だに現在の新聞にも時折患者の認定問題などが報道されています。水俣市の経済や雇用が、ほとんどチッソ1社に依存する企業城下町の状況は今も50年前と変わっていません。チッソは戦前、世界3大化学メーカーの一角をなしていたことも、旭化成や積水化学などの名門企業もここから誕生したことも現地で館長から教えていただきました。そして今現在のチッソは薄型テレビの液晶素材の世界2大メーカーとしてトップシェアの地位にあるそうです。この水俣の地で学ぶべきことは多くあります。悲惨な大事件がなぜ取り返しのつかないところまでいってしまったのか。そのときの経営判断は?問題を知っていた従業員たちは?行政は?当時の本当の事情は教科書や新聞報道でなく、現地でしか学べないことも多くあります。

この1年間に発生した大手企業の事件は数え切れぬほどあります。メーカー、食品、サービス業などあらゆる分野で、安全や健康や生命にかかわる大きな問題が発生しています。今ほどコンプライアンス(法令順守)やCSR(企業の社会的責任)が問題になったことは、かつてありません。過去の失敗こそ大きな財産です。「歴史は繰り返す」といいますが、悲惨な事故は繰り返してはいけません。企業経営者はもとより、企業で働くすべての人が水俣などの事件から学ぶことが必要です。そして最近はこの地に中国やタイなどから視察に訪れる方がふえてきています。現在発展途上の国々では、生産至上主義を長年続けてきた為に環境汚染は大きな問題になってきております。もはや、環境問題は1国の問題ではなく、地球全体の問題であります。日本で発生した、人間の愚かなる地球破壊の実験として、広島・長崎の原爆だけでなく、水俣をも世界に伝えていきたいものです。

我々は、社員意識を高め、企業の視察旅行や、海外からの日本視察など、自分たちが仕事を通して出来る社会への貢献や責任をしっかりと認識し、日々の業務に精進していきたいと念願しております。

本来なら、お伺いさせていただき、平素のご用命の御礼とご挨拶を述べさせていただかなければなりませんが、日々の雑務に忙殺されております。ご無礼をお許しください。

暑さ厳しい折、くれぐれもご自愛頂きご健康でご活躍くださいませ。

草々

平成十九年 盛夏

株式会社ミヤコ国際ツーリスト

代表取締役 松井秀司